画像で確認
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US上段は胸膜ライン(白矢印)とA-line(青矢印)、下段はMモードのbarcode signである。静止画からlung slidingの有無を直接評価することはできない。 barcode signは気胸に特異的ではなく、呼吸運動が乏しい状態などでも見られる。
X-ray胸部X線で左気胸を認め、末梢肺血管影の消失と縦隔偏位を伴う。画像だけで緊張性気胸を確定しない。
X-ray仰臥位胸部X線で左外側肋骨横隔膜角が深く透亮化するdeep sulcus signを認める。両側に胸腔ドレーンがある。
X-rayポート留置後の吸気胸部X線。左肺尖の微細な気胸は血管影の欠如として見える。
疫学
原発性自然気胸は若年で背が高く痩せた男性に多く、喫煙もリスクになる。続発性気胸はCOPDなどの肺疾患を背景に発症する。
一般事項
- 突然の胸痛・呼吸困難、左右の呼吸音差を確認する。
- 呼吸循環の悪化を伴う場合は緊張性気胸を考え、画像上の大きさだけで緊急性を判断しない。
身体所見・検査の診断精度
感度・特異度は%。括弧内は論文で報告された95%信頼区間であり、記載のない行もある。行の所見名を押すと、対象患者と出典を確認できる。
画像検査
| 所見・検査 | 感度 | 特異度 | LR+ | LR− |
|---|---|---|---|---|
胸部超音波 [1]診断対象:外傷性気胸 対象患者:救急部の外傷患者。患者単位で解析したCochraneレビューの主解析。 陽性の定義:各研究の超音波判定基準で気胸を検出する。 仰臥位X線より感度が高い結果であった。 自然気胸の全患者にそのまま適用できない。術者技能や検査部位にも影響される。 比較基準:CTまたは胸腔ドレーン挿入時の空気確認等 確認箇所:抄録(2026-09-25) | 91(85–94) | 99(97–100) | 91 * | 0.09 * |
仰臥位胸部X線 [2]診断対象:外傷性気胸 対象患者:救急部の外傷患者。患者単位で解析したCochraneレビューの主解析。 陽性の定義:仰臥位撮影で気胸を検出する。 陰性でも外傷性気胸が残るため、疑いが続く場合は追加評価が必要である。 立位X線の精度ではない。特異度100%は丸められた統合推定値で、LR+の無限大表示は行わない。 比較基準:CTまたは胸腔ドレーン挿入時の空気確認等 確認箇所:抄録(2026-09-25) | 47(31–63) | 100(97–100) | — | 0.53 * |
—:未記載または計算不能 約:原著の丸められた割合からの概算 *:感度・特異度からの概算。赤はLR+ ≥ 5、青はLR− ≤ 0.2を示す。
表の読み方・注意点
対象集団や閾値は行ごとに異なる。数値を患者個人の診断確率として使ったり、複数の所見の尤度比を無条件に掛け合わせたりしない。感度100%やLR− 0も、その所見だけで安全に除外できることを保証しない。
概算はLR+=感度÷(1−特異度)、LR−=(1−感度)÷特異度で求める(割合に換算)。論文が別に統合した尤度比とは一致しない場合があり、概算値の信頼区間は表示していない。
画像
4 枚典型所見
胸部X線では臓側胸膜線を見つけ、その外側に肺血管影がないことを確認する。立位では肺尖部、仰臥位では前方や肺底部に空気が集まりやすく、深い肋骨横隔膜角を示すdeep sulcus signが手がかりになる。皮膚のしわや巨大ブラとの区別が難しい場合は、他画像や超音波を含めて評価する。

上段は胸膜ライン(白矢印)とA-line(青矢印)、下段はMモードのbarcode signである。静止画からlung slidingの有無を直接評価することはできない。 barcode signは気胸に特異的ではなく、呼吸運動が乏しい状態などでも見られる。
Michael Beshara; Edward A Bittner; Alberto Goffi; Lorenzo Berra; Marvin G Chang · CC BY 4.0
出典と原画像 · 商用利用可 / 改変可
変更:なし · 確認日 2026-09-25
帰属表記・確認記録
Michael Beshara; Edward A Bittner; Alberto Goffi; Lorenzo Berra; Marvin G Chang. Nuts and bolts of lung ultrasound: utility, scanning techniques, protocols, and findings in common pathologies, Fig2. CC BY 4.0. Original complete figure; no changes.
画像説明と利用条件の資料照合・目視確認済み。医療上の承認や診断性能を意味しない。

胸部X線で左気胸を認め、末梢肺血管影の消失と縦隔偏位を伴う。画像だけで緊張性気胸を確定しない。
Clinical Cases · CC BY-SA 2.5
出典と原画像 · 商用利用可 / 改変可(継承条件あり)
変更:なし · 確認日 2026-09-24
帰属表記・確認記録
Pneumothorax CXR.jpg — Clinical Cases, Wikimedia Commons, CC BY-SA 2.5. Source: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Pneumothorax_CXR.jpg. License: https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5/. Unmodified source; describe any crops/annotations in actual use.
画像説明と利用条件の資料照合・目視確認済み。医療上の承認や診断性能を意味しない。

仰臥位胸部X線で左外側肋骨横隔膜角が深く透亮化するdeep sulcus signを認める。両側に胸腔ドレーンがある。
Hellerhoff · CC BY-SA 3.0
出典と原画像 · 商用利用可 / 改変可(継承条件あり)
変更:なし · 確認日 2026-09-24
帰属表記・確認記録
Deep sulcus sign 59jm - Roe - 001.jpg — Hellerhoff, Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0. Source: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Deep_sulcus_sign_59jm_-_Roe_-_001.jpg. License: https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/. Unmodified source; describe any crops/annotations in actual use.
画像説明と利用条件の資料照合・目視確認済み。医療上の承認や診断性能を意味しない。

ポート留置後の吸気胸部X線。左肺尖の微細な気胸は血管影の欠如として見える。
Mikael Häggström, MD · CC0 1.0
出典と原画像 · 商用利用可 / 改変可
変更:なし · 確認日 2026-09-24
帰属表記・確認記録
X-ray subtle pneumothorax in inspiration.jpg — Mikael Häggström, MD, Wikimedia Commons, CC0 1.0. Source: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:X-ray_subtle_pneumothorax_in_inspiration.jpg. License: https://creativecommons.org/publicdomain/zero/1.0/. Unmodified source; describe any crops/annotations in actual use.
画像説明と利用条件の資料照合・目視確認済み。医療上の承認や診断性能を意味しない。
読影のポイントを詳しく読む
胸膜線の外側に肺紋理が残っていないかを見ます。
胸膜線に見える線を肺尖から外側へ追う。皮膚のしわでは線の外側にも肺紋理を認めることがあり、線の太さや走行も判断材料になる。小さな気胸は一部分だけに見えることがある。
根拠:O’Connor & Morgan. Radiological review of pneumothorax (2005) / Nuts and bolts of lung ultrasound: utility, scanning techniques, protocols, and findings in common pathologies
仰臥位の気胸は肺底部にも注目します。
仰臥位撮影では肺尖部の典型像がなくても否定できない。肋骨横隔膜角が深く透亮に見える場合や左右差がある場合は、撮影体位を確認して気胸を考える。超音波の精度は下記の外傷患者のデータを参考にする。
根拠:Chan et al. Chest ultrasonography versus supine chest radiography for traumatic pneumothorax (2020) / O’Connor & Morgan. Radiological review of pneumothorax (2005)
鑑別疾患
所見が似ている疾患や、見分ける際に確認したい正常変異を調べられる。
参考文献
- Chan et al. Chest ultrasonography versus supine chest radiography for traumatic pneumothorax (2020) ↗
Cochrane抄録の患者単位主解析。救急外傷患者、胸部USと仰臥位X線の診断精度。
- O’Connor & Morgan. Radiological review of pneumothorax (2005) ↗
胸膜線、deep sulcus、皮膚皺・ブラとの鑑別。
- Nuts and bolts of lung ultrasound: utility, scanning techniques, protocols, and findings in common pathologies ↗
採用画像の本文、図注と出典の照合。
- Pneumothorax: an update ↗
原発性自然気胸の背景因子・続発性気胸。