疫学
腎機能低下、薬剤、細胞内外の移動などを背景に生じる。
一般事項
- 血清Kと心電図、循環状態を並行して評価する。
- 採血条件による偽性高Kも検討するが、危険な病態への対応を遅らせない。
症状・身体所見・検査
治療・初期対応
成人高K血症の救急対応である。細胞内移動と体外除去を分けて考える。
| 状況 | 対応 | 再評価・注意点 |
|---|---|---|
| 心電図異常・重症高K | 心電図監視と緊急再検を行う。高Kによる心電図異常には静注カルシウムを用い、腎臓・救急担当へ連絡する。 | 切迫した不整脈では再検結果を待たない。カルシウムの濃度・投与量は採用品を確認する。 |
| 一時的にKを下げる | 院内手順に沿い、レギュラーインスリン10単位とブドウ糖25 gの静注を用いる。 | 血糖を投与前、30・60・90・120分、その後1時間ごとに6時間まで確認する。開始血糖126 mg/dL未満では、追加の10%ブドウ糖50 mL/時を5時間投与する方法などで低血糖を予防する。 |
| 再上昇に備える | Kを1・2・4・6時間後などに再検し、原因薬の中止とK除去を進める。重症・治療抵抗例では緊急透析を検討する。 | インスリンはKを体外へ排出しない。初回の改善だけで監視を終了しない。 |
更新:2026-09-25
診察・検査で確認する点
尖鋭T波、伝導障害、QRS幅の増大、徐脈などを確認する。心電図が正常でも高Kによるリスクを否定できない。溶血や採血・保存条件、血球増多などは測定値に影響する。
画像の役割
画像は高Kの確定には不要である。腎障害や尿路閉塞などの原因評価で必要に応じて用いる。
クリニカルパール
| 確認するポイント | 臨床での読み方 |
|---|---|
| 正常心電図は安全の保証ではない | K値、上昇の経過、腎機能と全身状態を合わせて判断する。 |
鑑別疾患
| 鑑別 | 見分ける際の要点 |
|---|---|
| 房室ブロック | 伝導障害の可逆的原因として高Kを評価する。 |
| 急性腎障害 | K排泄低下の原因を確認する。 |
所見が似ている疾患や、見分ける際に確認したい正常変異を調べられる。
参考文献
- UK Kidney Association Clinical Practice Guideline: Management of Hyperkalaemia in Adults (July 2026 update) ↗
高K血症の定義・心電図、偽性高K血症、正常心電図での除外の限界。